例えば高速道路の料金所で料金を徴収するために働いていた人の仕事がETCの普及により減少していますし、駅の改札で働いていた人の仕事がICカードの普及で減少しています。それ以外にも電話の交換機など例はたくさんあります。
これらはできるだけ少ない人手・コストでよりよいサービスを提供するために、機械を利用しているわけで、その延長上にあるロボット・人工知能の活用も同じです。高速道路や鉄道の収益は機械化により改善し、利用者もより便利になり、渋滞などの減少により省エネルギーにもつながっています。それは燃料を買うために国外へ流出していた富も減らすことになっているでしょう。したがって、これらは否定されるべきものではありません。
課題は社会を発展させるような新しい仕事を創造すること、大切であっても重労働で低賃金な仕事に機械の利用を促進し、生産性を上げて待遇改善につなげることでしょう。
例えば介護分野では重労働で賃金が低く、必要な人材が確保できないことが広く報道されています。機械化することで介護に従事する人の労働を軽減し、生産性を上げられれば、労働環境・待遇改善につなげられる可能性があります。科学技術とは本来そのような方向で活用されるべきものです。
「保育園に落ちた日本死ね」というブログ記事が話題になっています。待機児童を減らすことが社会の課題であるにも関わらず、実現できていません。人手を必要としている分野はたくさんあるのです。それらの分野で人材を育成すること、機械化を進めて生産性を上げることを社会が必要としているのです。
ロボット・AI、機械化の取り組みをもっともっと進めるべきです。